みんなの乗馬TOP乗馬の上達方法> 乗馬の正しい騎乗姿勢

乗馬の上達方法

/ English

乗馬の正しい騎乗姿勢

姿勢とバランス

乗馬をする上で最も大切なことは、動いている馬の上で正しい姿勢をバランスよく保つことです。

馬の上で身体を固くしてドスンドスンと弾んだり、強引に手綱を操作したりすると馬にとって自然な動きを邪魔することになり馬に苦痛を与えてしまいます。

馬はとても繊細で敏感な動物で、彼らは騎乗者の合図を頼りに動いています。

騎乗者が自分の体の動きをきちんと把握せずに間違った合図を送ってしまうと馬はどう動いたらいいか分からず混乱してしまいます。

自分の動きや姿勢をキチンと把握し、正しい動きを表現できれば馬と心が通じ合いより密接なコミュニケーションが取れるでしょう。

ここでは乗馬の正しい騎乗姿勢について解説します。

正しい騎乗姿勢

乗馬の正しい騎乗姿勢とは?

乗馬の正しい騎乗姿勢を説明します
  • 真横から見ると、馬の動きに遅れずについて行けている。
  • 真後ろから見ると、馬上において騎乗者の体重が左右均等にかかっている。
  • 手綱のコンタクトも左右均等である。
  • 頭部が騎乗者の動きの支点となる。力みがなく適度に緊張させた首と背中が馬の反動を吸収し、馬を誘導する。
  • 騎乗者の意思と体の動きが調和している。

このイラストは静止した馬に騎乗しているときの正しい姿勢を横からと後ろから見た図です。

たくさん気をつけないといけないポイントがあるので大変ですが、常にこの点に気をつけてよい姿勢を保ちましょう。

横から見た正しい乗馬姿勢

後ろから見た正しい乗馬姿勢
  • 頭、肩、お尻、かかとが一直線上にある。
  • 頭が脊柱の真上に位置している。
  • 目線は上げて遠くを見ている。
  • 肩甲骨が真っ直ぐになっている。
  • 肩の力が抜けている。
  • 胸が狭くなっていない。
  • 上腕が地面に対し垂直に下りている。
  • 肘が適切な角度で曲がっている。
  • 手首が折れていない。
  • 肘、拳、そして手綱を通して馬の口までが一直線上にある。
  • 体重が左右の坐骨に均等にかかっている。
  • 脚が自然な状態で下に伸びている。
  • 膝の力が抜けている。
  • ふくらはぎの内側が馬に接している。
  • 足首の力が抜けている。
  • 足が体の真下にある。
  • 鐙を足の付け根(母子球)で踏んでいる。
  • かかとが下がっている。
悪い騎乗姿勢

たくさん気を付けなければいけないポイントがありますが、とにかく力を抜いて自然にリラックスすることと目線を上げることが大切です。

目線を下げて下の方を見ていると、どうしてもこのように背中が丸まって悪い姿勢になってしまうので常に目線を上げて遠くを見ることを意識しておきましょう。

坐骨(座骨)を真っすぐにして乗る

坐骨の正しい位置

これらのイラストは正しい坐骨の位置と間違った坐骨の位置を表しています。

まずはこれが正しい坐骨の位置です。

これは坐骨の一番低い中央の部分で真っすぐ乗れている良い姿勢です。

坐骨の中央で乗れば簡単に体を真っすぐにでき、余分な力が入ったり固くなったりすることがなくなります。

次の二つは坐骨の悪い位置です。

坐骨の前側で乗る

これは坐骨の前側で騎乗しています。

前のめりになっているこの姿勢では腰と首に力が入ってしまい身体が上に浮いてしまいます。

また、馬の動きよりも騎乗者の動きが先走ることになってしまいます。

坐骨の後ろ側で乗る

これは坐骨の後ろ側で騎乗しています。

この姿勢では脊柱に力がかかってしまい馬の動きについていくのが遅れてしまいます。

また、脚を後ろに引くことが難しく身体と骨格が正しい形に並ばなくなります。

正しい坐骨の位置で乗るにはまず自分の坐骨の位置を正確に把握しておくことが大切です。

手の平を上にしてその上に座ってみて坐骨の位置を確認してみましょう。

上半身を前後に揺らして坐骨の丸い部分の中央部の一番低い部分を見つけ、左右均等に体重がかかるように座りましょう。

この坐骨の位置が真っすぐに座るときの土台となります。

常にこの坐骨の位置で乗れるようになれば正しい姿勢が取れるようになりますが、人間の左右のバランスというのは馬上でなくてもズレているのが普通です。

そのズレを少しでも改善するのに有効なのが馬上体操、または騎乗前に行う体操です。

そして一番おススメなのがバランスボールを使用したエクササイズです。

バランスボールを使用したエクササイズは別のページで詳しく解説していますので、是非ご覧になってくださいね。

次のページでは常歩での乗馬上達方法について解説しています。常歩は乗馬の基本となる歩法なのでしっかり練習しようね♪