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乗馬の上達方法

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速歩での乗馬上達方法2

前ページに続き、ここでは速歩での乗馬上達方法
について解説します。
このページでは正反動の速歩についても解説し
ているので、軽速歩をマスターしたら次は正反動
での速歩も練習しましょう♪

鐙に真っすぐ立ったまま乗る

前のページでは軽速歩で「立つ、立つ、座る」や「立つ、座る、座る」など軽速歩の立つ回数や座る回数を変えての練習を紹介しましたが、この練習を繰り返していると馬上でのバランス感覚が鍛えられているはずです。

では、次は鐙の上に真っすぐ立ったまま速歩で乗ってみましょう。

このイラストのような感じですね。

鐙に真っすぐ立ったまま乗る

背筋を伸ばして身体が一直線になるように意識し、脚が前に流れて突っ張ってこないように気をつけましょう。

そしてかかとを下げて体重をかかとに落とすようなイメージで。

ふくらはぎの内側全体が馬体に軽く接するように心掛けて膝の力は抜き、足首は柔らかく保ちます。

最初は立ったままの速歩で蹄跡一周を目標にして、慣れてきたら徐々に立ったままで乗る距離を延ばしていきましょう。

最初はどうしてもバランスを崩してしまいがちで、前に倒れたり後ろに倒れたりすると思うので、馬のたてがみをつかんだり手綱に頼ってバランスを取ってもかまいませんが、慣れてきたらたてがみにも手綱にも頼らずにバランスを取りましょう。

速歩で立ったままバランスが取れるようになると、競馬の騎手の乗り方のようなツーポイントでの駈歩もすぐにできるようになるはずです♪

正反動での速歩

正反動速歩とは速歩の時に座ったままで乗ることを言います。

軽速歩では立ったり座ったりを交互に繰り返すことにより速歩の反動を抜くことができましたが、正反動の速歩では座ったままなので速歩の上下の揺れをまともに受けることになります。

慣れるまではお尻も痛くなるので大変ですが、正反動に慣れると駈歩でも座りやすくなるのでシッカリと練習して是非マスターしましょう♪

ちなみに「正反動」という字は「正反撞」とも表記します。

正反動での速歩

正反動は揺れが大きいので前かがみになったり、太ももやふくらはぎ、または膝などで締めつけてバランスを取ってしまいがちですが、それではいけません。

締めつけてしまうとむやみに馬を刺激することになり、常にアクセルを踏み続けている状態になってしまいます。

かと言って馬体から離れてもいけないので、「締めつける」のではなく「軽く密着」させておくようにします。

常歩の時に坐骨でバランスを取る練習を説明しましたが、あの時のような感じで脚の力を抜き腰を張って坐骨でバランスを取りましょう。

ここでも坐骨から足が生えているイメージを思い浮かべながら安定感を感じましょう。

坐骨から足が生えているイメージ

正反動は揺れが大きいので拳も上下に動いてしまいがちですが、なるべく一定の位置で固定できるように注意します。

そして、これは正反動に限ったことではないですが、とにかく身体と脚の力を抜くことが一番重要です。

力が入っちゃうと余計に鞍とケンカして身体が跳ね上げられてしまいます。

あまり馬に乗っているときに馬のことばかり考えていると力が入ってしまうと思うので、頭の中の半分ぐらいは「今日の夜ごはん何食べよっかな~」ぐらいのことを考えておくといい具合にリラックスできるかもしれません(笑)

後傾姿勢で正反動

正反動でうまく反動が抜けないという人はたいてい前傾姿勢になっています。

思い切って体を後ろに倒してみましょう。

自分ではかなり後傾姿勢を取っているように感じても、意外に後傾していないものなので「ちょっと後傾しすぎかな?」ぐらいに感じるぐらいでちょうどいいかもしれません。

そうすると反動が小さくなっているのが感じられると思います。

速歩では馬は後肢を強く蹴って推進するので、反動の向きは前上方になります。

前傾姿勢になっているとこの反動の向きと騎乗者の上体の向きのベクトルが一致しているので強く反動を受けることになってしまいます。

後傾姿勢を取ると、馬の反動の向かう方向と騎乗者の上体の向きが異なるので反動が小さく感じられるのです。

この写真はある馬場馬術競技での速歩ですが、やや後傾気味で騎乗しています。

後傾姿勢で正反動

正反動で跳ね上げられてしまう人は最初はこれぐらい後傾するイメージで乗り、正反動で座る感覚を身につけてから徐々に体を起こし真っすぐな姿勢で乗るようにすれば正反動の速歩が身につきやすいでしょう。

馬場に鏡がある乗馬クラブも多いと思いますので、鏡を見て自分の姿勢を確認するとよいでしょう。

もし、馬場に鏡がない場合は携帯電話の動画などで自分の騎乗姿勢を撮影してもらい、自分の騎乗姿勢を確認してみることをおススメします。

案外、自分の思っている姿勢と違う姿勢になっている事が多いです。

鐙を脱いでの速歩

正反動の練習には鐙を脱いでの速歩が一番効果的かもしれません。

もちろんここでもふくらはぎなどで締めてバランスを取ってはいけません。

軽く密着させる程度にしましょう。

鐙に真っすぐ立ったまま乗る

鐙を脱ぐとバランスを取るのに頼るところは坐骨しかなくなるので、イヤでもバランス感覚を鍛えることができます。

慣れないうちは反動の小さい馬で練習すると良いでしょう。

鐙を脱ぐと余計に前傾姿勢になりがちなので、姿勢は真っすぐに保つように気を付けます。

腰を張って坐骨の正しい位置を接触させ、なるべくお尻が鞍に接触する面を小さくするように心掛けましょう。

馬には乗るのではなく跨ぐというイメージを持つと良いです。

次のページでは駈歩での乗馬上達方法について解説しています。駈歩ができれば乗馬がさらに楽しくなりますよ♪