ポニーとは体高が147cm以下の馬の総称のことをいい、特定の品種を指すわけではありません。
子供用の乗用馬としてやマスコット的な感じで飼育されることが多く、温厚な性格で耐久性に優れているのが特徴です。
ポニーは体こそ小さいですが、走ると時速40kmほどのスピードは出すことができ運動能力にも優れています。
先にご紹介した日本在来馬もポニーに分類されます。
ここでは日本在来馬以外のポニーの代表的な品種をご紹介します。
ポニーとは体高が147cm以下の馬の総称のことをいい、特定の品種を指すわけではありません。
子供用の乗用馬としてやマスコット的な感じで飼育されることが多く、温厚な性格で耐久性に優れているのが特徴です。
ポニーは体こそ小さいですが、走ると時速40kmほどのスピードは出すことができ運動能力にも優れています。
先にご紹介した日本在来馬もポニーに分類されます。
ここでは日本在来馬以外のポニーの代表的な品種をご紹介します。
シェトランドポニーはイギリスの北方にあるシェトランド諸島が原産の品種です。
シェトランドポニーの起源は今から約1万年前、おそらく氷河が後退する前にスカンジナビアからシェトランドに渡ってきたと考えられています。
シェトランドポニーの体高は71cmから107cmとポニーの中でも特に小型です。
亜寒帯に属し、荒涼とした強風が吹くシェトランド諸島が原産だけあって寒さから身を守るための厚い冬毛や長いたてがみと尾が特徴で、脚は短く、毛色は様々で、鹿毛、栗毛、青毛、芦毛などの他にブチ模様なども見られ様々です。
シェトランドポニーのように緯度の高い地域に住む馬の共通の特徴として、吸った空気が暖められてから肺に入るように非常に大きな鼻梁を持っています。
過酷な条件で生きてきただけあって、シェトランドポニーは丈夫で力強く、素早く自在な歩様で膝や飛節を持ち上げる習性が身に付いています。
シェトランドポニーは現在は子供用の乗馬やホースショー、ホースセラピーなどに使用されていますが、昔は海藻や燃料用の泥炭の運搬、農耕などにも使われていました。
また、盲導犬のような役割を果たすために訓練もされており、アメリカでは現在、品種改良の目的にも使われています。
動物園でも見かけ、その小さくて愛くるしい風貌からも人気者です。
シェトランドポニーは頭部の形が良く、小さく整った耳で額は大きく賢い気性で、パワーがあります。
小さな体を考えるとシェトランドポニーは最も力のあるポニーのひとつと言えるのではないでしょうか。
シェトランドポニーの寿命は長く、30年以上生きるのは珍しいことではありません。
ただ、大きな馬よりも心疾患の可能性が高かったり、飼料に気を付け栄養管理をキチンとしないと蹄葉炎を発症するリスクも高いと言われています。
ファラベラはアルゼンチンが原産のミニチュアホースで世界一小さい馬種として有名です。
ファラベラの名前の由来はこの品種を成立させた人の名前でアルゼンチンのファラベラ家からきています。
体高は平均で約70cm~78cmほど、小さい馬では40cm台しかなくほとんど犬と変わらない大きさです。
ファラベラの起源は20世紀前半と最近で、シェトランドポニーやウェルシュポニー、アンダルシア、イベリア馬を元に生産されかなりの近親交配を元にして作られました。
ファラベラはツヤのある毛なみとスリムな体つきでサラブレッドやアラブの体形によく似ており、頑丈な骨や厚いたてがみ、尾や球節などはポニーの血統からコブ種の特徴を受け継いでいます。
毛色は鹿毛や青毛が一般的ですが、月毛やぶち毛も見られます。
さすがにこの体格から乗馬としてはほとんど使用されていませんが、その人懐っこい性格と愛くるしい姿、そして丈夫さからアメリカではペットとして人気があります。
ファラベラは学習能力が高く調教も容易なことからホースショーなどに使われ、騎乗者なしで90cmほどの障害をジャンプすることができます。
また、盲導馬としての調教も試みられています。
日本ではまだほとんど見かけない品種ですが、もっと普及して家でペットとして飼えるようになるといいですね。
ハフリンガーはイタリア、オーストリア、ドイツのバイエルン地方が原産の品種で平均的な体高は約130cmで、品種としての均質性が高い種類です。
ハフリンガーの名前の由来は原産地であるイタリア北部の村の名前ハフリング(Hafling)から付けられました。
ハフリンガーは全ての馬の毛色が栗毛で、尾とたてがみは淡色なのでとても見栄えのする美しい外見が特徴です。
体の幅が広く、よく筋肉が発達しており脚も太く、非常に強い背中を持っています。
ポニーというと小さい馬をイメージされるかもしれませんが、ハフリンガーは幅がありパワフルなので体格のよい大人でも軽々と乗せることができますし、今でも原産地では農耕馬として使われているようです。
病気にも感染しにくく、どんな飼料も消化する強い胃袋を持っているので原産地では大変重宝されています。
ハフリンガーは乗馬として活躍しており日本にも輸入されています。
見た目が綺麗なので乗馬クラブのマスコット的な存在というところも多いのではないでしょうか。
フェルポニーはイギリス中部、イングランドのペナイン山脈が原産の品種で、フリージアンやスコティッシュ・ギャロウェイ(現在は消滅)などの品種を元に成立しました。
また、ハクニーポニーの基礎にもなった品種です。
体高は約130cm~140cmで、毛色は鹿毛、青毛、青鹿毛、芦毛が見られますが、栗毛は見られません。
フェルポニーは山脈などの厳しい環境で飼育されてきたので耐寒性に優れており、どんな気候にも適応できるような頑丈さを持ち、また起伏の多い地形でも苦にせず歩くことができます。
そして気性も穏やかで賢い品種です。
フェルポニーは昔は鉛や銅、鉄鉱石、または農産物を運ぶ役割を果たし活躍しました。
その強靭な脚力と穏やかな気性で1週間で約400kmを移動したとされています。
また20世紀までは郵便配達サービスにもフェルポニーは使われていました。
フェルポニーはキビキビとした歩様で、特に速歩は非常に快適な乗り心地です。
現在は乗用馬として使われており、トレッキングや馬車競技などでも優れた能力を発揮し活躍しています。
ウェルシュポニー & コブはイギリスのウェールズ地方高原部の野生のポニーを祖先とし、ローマ人が持ち込んだ東洋の種馬と交配させたのが始まりと言われています。
紀元前1600年頃には既に祖先が存在していたといわれ、とても歴史のある品種です。
ポニーの血統を管理するウェルシュ・ポニー・スタッドブック(イギリスは1901年に設立、アメリカでは1907年に設立)ではこの品種は大きさによってA、B、C、Dの4つの種類に分類されています。
特に多様性に重点を置いて作られてきた品種で、小型のものは特に子供用の乗馬として人気です。
ウェルシュマウンテンポニーは次に紹介するBタイプ、Cタイプ、Dタイプ全てのポニーの祖先となった品種で、体高は122cm以下とこの4種のうちで最も小さいタイプです。
賢く活発な気性で勇敢な面があり、体はコンパクトですが幅があり脚部も強靭で、タフで丈夫なポニーの資質をよく受け継いでいます。
アメリカでは単にウェルシュと呼ばれています。
ウェルシュポニーの体高は134cm以下で、体の特徴はほぼAタイプのウェルシュマウンテンポニーと共通し、エレガントな動きが特徴です。
AタイプとCタイプ、さらにサラブレッドやハクニーを交配して作られた品種でその交配の結果、さらに軽い動きで乗馬用としてより洗練されたタイプで、精力的ですが落ち着きもある気性です。
Aタイプのポニーの特性に加え、Bタイプのウェルシュポニーは流れるような自由な動きが特徴で、より一般的に子供用のポニーとして乗馬で使われています。
ウェルシュポニー・オブ・コブタイプの体高は134cm以下でたくましい体と穏やかな気性で知られています。
この品種はウェルシュマウンテンポニー(Aタイプ)とウェルシュコブ(Dタイプ)の交配から誕生しました。
現在でもAタイプとDタイプの交配から作られていますが、
ノーフォークトロッター、ハクニー、ヨークシャーコーチなどの血もこの品種に影響を与えています。
この品種は乗馬のジャンプ競技などに使用されています。
ウェルシュコブはウェルシュポニー & コブの4種類の中で最も大きく、134cm以上です。
この品種は子供の乗用馬としてだけでなく大人の乗用馬としても使われています。
Cタイプと同じく、たくましい体と穏やかな気性で知られています。
大きな目とキレイな耳が特徴で、脚は短く太めで、毛色は芦毛が出るのが非常に稀な品種です。
ウェルシュコブはAタイプから派生した品種で、正確な起源はハッキリとはしていませんが、ハクニーやアラブ、スペイン馬が成立に関わったとされています。
騎馬や馬車馬としての歴史を持ち、今現在でも活躍しています。
他にも乗用馬としてジャンプ競技に使われたり、荒地によく適応することからハンティングやトレッキングでも活躍しています。