馬の脾臓2

【馬の豆知識】

・馬の脾臓2

前回は脾臓(ひぞう)の機能について書きましたが、今回もその続きです。

馬は脾臓の中に濃厚な血液を大量に蓄えています。

その大量に蓄えられた血液を運動中に血流中に放出することで、酸素の運搬能力を向上させることにより運動パフォーマンスを上げています。

このように脾臓に蓄えられた血液は必要になったときにだけ使われるという点で非常に効率的な仕組みになっています。

しかし、その脾臓は血液を貯蔵する環境としては決して良い環境とは言えません。

なぜならば、脾臓の中は酸性度が高いので赤血球が長い間貯留していると表面が硬くて多くのトゲがある異常赤血球に変化していってしまいます。

この異常赤血球は正常な赤血球に比べると酸素の運搬能力が劣り、表面が硬いので変形しにくく毛細血管を通過できなくなります。

なのでこの異常赤血球が脾臓から血中に流れ込んでも、運動パフォーマンスの向上にはつながりにくくなってしまいます。

そこで、この異常赤血球を出現を防ぐ方法として、何日かに一度は強い運動負荷を与えて脾臓に蓄えられた血液を入れ替えることが必要となってきます。

例えば競走馬の場合では400m~800mの距離の全力疾走を2日か3日おきに行うことで脾臓内の血液を交換でき、異常赤血球の出現を抑えることができると言われています。

このように競走馬が毎日のように行っている調教はただ肉体面の鍛錬だけでなく脾臓内の血液を交換させ、常に新鮮な血液を脾臓内に蓄えておくためという側面も持っています。

脾臓2
(競走馬が日々行っている調教では外面的なものだけではなく内面的な鍛錬という意味合いも持っている)

 

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馬の脾臓

【馬の豆知識】

・馬の脾臓

みなさん、脾臓(ひぞう)ってどういう働きをしているかご存じですか?

脾臓という臓器があるのは知っているけど、具体的にどういう機能があるのかは知らないという方が多いのではないでしょうか。

そういう私も脾臓の働きはよく知らなかったので調べてみました。

・免疫機能・・・白脾髄という組織でリンパ球などを造り病原体に対する免疫応答の場となる。

・造血機能・・・骨髄で造血が始まるまでの胎生期には脾臓で赤血球が造られている。生後はその機能は失われるが、大量出血や骨髄の機能が抑制された状態では再び脾臓での造血が行われることがある。

・血球の破壊・・・古くなった赤血球の破壊を行う。赤血球中のヘモグロビンを破壊し、鉄を回収する働きもある。

・血液の貯蔵機能・・・血液を蓄える機能がある。

脾臓の役割は主にこの4つらしいですが、昔は脾臓は痕跡器官と言われ人体には何の役にも立たないと思われていた時期もあったそうです。

実際、脾臓を摘出しても人体にはほとんど影響がないという意見もあるようです。

 

しかし、そんな脾臓も馬にとっては重要な役割を果たしています。

上でご紹介した4つの機能のうち「血液の貯蔵機能」が馬の脾臓の大きな役割を担っています。

人間の場合は血液を貯蔵できるといっても、脾臓の重さは100グラム程度なのでそう多くの血液を貯蔵できるわけではありません。

しかし、馬の脾臓は約2キログラムもあり、血球成分を非常に多く含んだ血液が普段から大量に蓄えられているのです。

脾臓に蓄えられた大量の血液が運動中に身体中に流れてくることにより酸素運搬機能を向上させることにつながるのです。

この脾臓の働きが馬の持久力の維持に大きく貢献しているのは間違いないでしょう。

このように人にとっては不要と言われるような臓器でも馬は有効に使い、運動パフォーマンスの向上につなげているのですね。

ただ、この脾臓で蓄えられた血液には問題点もあるようです。

そのお話はまた次回に。

脾臓
(競走馬が走行時に脾臓血が血液中に流れ込むことで上昇する血液濃度は50%を超える。ちなみに人間の場合の血液濃度増加は高くても15%程度にすぎない)

 

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馬の心臓

【馬の豆知識】

・馬の心臓

前回は馬の血液について取り上げました。

馬、特にサラブレッドの血液は他の動物に比べて多く、表面積も大きいために効率よく身体中に酸素を運搬できるということでしたが、今回はその血液を身体中に送りだすポンプの役目をしている心臓について取り上げたいと思います。

馬(サラブレッド)は身体が大きいのでもちろん心臓も大きくできており、その大きさは約4キログラム~5キログラムほどです。

馬の体重が約400キロ~500キロぐらいですから、心臓の大きさは体重比にすると約1%ほどです。

ちなみに人間の心臓は約250グラム~300グラム程度で体重比にすると約0.4%~0.5%ぐらいですから、サラブレッドの心臓は体重比では人間の2倍以上も大きい割合を占め、単純な重さの比較では人間のおよそ16倍にも達します。

「スポーツ心臓」という言葉があるように人間でもスポーツ選手などがトレーニングによって心臓が大きくなることが確認されていますが、馬の心臓も同じでトレーニングによって大きくなることが研究によって確認されています。

 

サラブレッドの心拍数は安静時では普通1分間に約30回~35回ほどですが、トレーニングを積んだ馬では30回以下の馬も少なくありません。

しかし、競走馬の場合ではレース中などは約230回~240回まで一気に心拍数が上がります。

このように心拍数の上下の変動幅をとってみてもサラブレッドがいかに走ることに適しているかが分かるでしょう。

しかし、心拍数が増えるのは何も運動しているときだけには限らず何かに驚いたりしたときでも心拍数は簡単に100回を超えてしまいます。

このように馬はその身体の大きさや心臓の大きさに似合わず、とてもデリケートな心を持っています。

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馬の血液

【馬の豆知識】

・馬の血液

血液は赤血球中のヘモグロビンが体中に酸素や色々な栄養素を運び、老廃物や二酸化炭素を持ち帰るという重要な役目を担っています。

馬、特にサラブレッドは他の動物に比べて血液の量が多いことが知られています。

例えば人間の血液量は体重1キログラムあたり約70ミリ~80ミリ程度ですが、これに対してサラブレッドの血液量は体重1キログラムあたり100ミリリットルを超えるのです。

血液量がこれほど多いのは他の動物ではドッグレース用に改良されたグレーハウンドぐらいです。

また、サラブレッドの血液中の赤血球は他の動物に比べて形が小さいですが、単位容積あたりの数が多いと言われています。

これは血液中の赤血球の表面積の総量が大きいことを意味しています。

表面積の総量が大きいと、効率よく肺や筋肉での酸素の受け渡しができるようになります。

なので、競馬で走るサラブレッドにとっては身体中に効率よく酸素を運ぶことで高い持久力を維持することができ、運動能力が向上するのです。

サラブレッドは改良や淘汰を繰り返して「走る芸術品」と呼ばれるほどに洗練された機能を持つようになりました。

それは肢の長さなど外見上だけの進化だけではなく、内臓や血液といった目に見えない部分にまで究極の進化を遂げているのです。

馬の血液ブログ

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