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馬が速く走れる理由

【馬の豆知識】

・馬が速く走れる理由

草食動物である馬は自然の中では肉食動物から逃げなければ生きていくことができませんでした。

馬は身体の様々な部位を進化させて速く走ることができるようになりましたが、特に大きな進化が肢の進化です。

馬は肢を長くするために中指一本のみで立ち、他の四本の指は退化しました。 人間のように複数の指を持っていればモノを掴むことができますが、馬はその利点を放棄し、肢を歩行・走行専用のものとして特化したのです。

馬の肢

また肢の動作も走ることに都合の良いように単純化しています。 馬の肢は前後方向には動きますが、横方向への動きはほとんどありません。

その結果、肢の関節も単純化することになります。

前肢の中程にある前膝(人間でいえば手首の関節)の動きは前後方向の屈伸に限られており、横方向にはほとんど動きません。

これは大きな体を支えるために必要な肢の安定につながり、また省エネにもつながります。

前膝と同じように後肢の飛節も横方向にはほとんど動かないようになっています。

 

では球節の部分はどうでしょうか?

球節は人間でいえば指の付け根にあたります。 人間の指の付け根は横にも動きます。 馬の球節も人間が肢を持ち上げて動かせば横にも少しだけは動きます。 しかし、肢が地面に着いて体重がかかった状態では横方向には動きません。

球節から下には冠関節、蹄関節という二つの指関節があります。 この関節は人間でいえば指の第二関節、第三関節にあたり、人間の場合は横方向への動きができない関節です。 しかし、馬の場合はこの関節は体重がのっている状態でもわずかな横方向への動きが可能なのです。

ただ、その横方向への動きも馬自身が意識して自分で動かしているわけではありません。 地面の凸凹であったり、肢の捻りを逃がすための動きになるのです。 後肢の球節から下の関節も前肢の関節と同じような動きになります。

馬は関節の動きをシンプルにすることで省エネにつなげているのです。

馬の骨格名称

 

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馬が由来となった言葉2

・馬が由来となった言葉2

今回のブログでは馬が由来となった言葉をご紹介します。

 

今回ご紹介する言葉は「午前」、「正午」、「午後」です。

12時を「正午」、昼前を「午前」、昼過ぎを「午後」といいますが、ではなぜ時刻を表す言葉に「午(うま)」という文字が使われているのでしょうか?

 

明治より前の時代は時刻を表すのに十二支を使っていました。

子の刻(真夜中の0時)から始まって、二時間ごとに「丑」、「寅」、「卯」、「辰」、「巳」と刻んでいくとちょうど昼の12時が「午」の刻の中心にあたり、ここから「正午」という言葉がきています。

ちなみに深夜の12時は「正子(しょうし)」と言います。

 

なので、子の刻から午の刻までを午前、午の刻から子の刻までを午後と言うのです。

 

ちなみに十二支に時間を当てはめると次のようになります。

子・・23時~1時

丑・・  1時~3時

寅・・  3時~5時

卯・・  5時~7時

辰・・  7時~9時

巳・・  9時~11時

午・・  11時~13時

未・・  13時~15時

申・・  15時~17時

酉・・  17時~19時

戌・・  19時~21時

亥・・  21時~23時

 

このように意外なところにも馬が関係しているのですね。

horses

 

 

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馬の重心

・馬の重心

前回のブログでは障害馬術における馬と人間の重心についてご紹介しました。

今回も馬の重心についてご紹介します。

馬が静かに立っているとき、横から見ると重心の位置はおよそ第12~13肋骨の辺りにあります。

この重心の位置は騎乗者の坐骨のほぼ真下になります。 すなわち、馬の重心の真上に騎乗者が乗っているということになります。

馬の重心

 

馬の重心の位置は馬が体勢を変えると、前後左右に少し移動します。 特に馬の頭の位置によって重心の位置は変わります。

頭が高い位置にあると重心はやや後方になり、頭を下げて前に突き出すと重心はやや前方に位置します。

すなわち、馬の頭の位置が変わると、前後肢にかかる体重負担の比率も変わってくるのです。

馬が静かにして立っているとき、前肢と後肢の体重負担の比率はおよそ3:2、または4:3と言われています。

前肢の役割は進行方向を決定する、いわば「舵取り」のようなものです。

そして、後肢の役割は推進力の発揮。後肢で地面を後ろに押して推進力を発揮します。

自動車でいえば後輪駆動のようなもので、後ろにある程度の荷重がかかっていないと駆動力が逃げてしまいます。 なので、後肢にもおよそ40パーセントの体重がかかっているのです。

馬場馬術では騎乗時にやや後傾した姿勢をとります。

これは馬の体重心の後方移動に同調します。 そして、後肢の深い踏み込み、さらには肩と前肢の負担を軽減し、前肢の動きを大きくする効果も発揮しているのです。

馬場馬術競技

 

 

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障害飛越のテクニック

・障害飛越のテクニック

障害馬術はコース上に置かれた色々な高さや構造の障害を決められた順番通りに飛越して走行する競技で、早くゴールすることはもちろんですが、障害物を落下させることなく走ることや、馬が障害物を拒否することなく走行することが要求されます。

 

馬が障害を飛越する瞬間、騎乗者は鐙に踏ん張って上半身を前に倒して、馬の頸の上に覆い被さるような形になっています。

こういう動作を「随伴(ずいはん)」と呼びます。

障害飛越のテクニック

では、なぜ馬が障害を飛越するときに随伴するのでしょうか?

 

馬が障害を飛び越えるときには、その障害物の高さや幅などに応じて、踏み切る位置を判断します。

後肢で地面を蹴る強さと方向を判断し、前躯を持ち上げる高さを判断します。

 

そして、前肢で地面を叩いて前躯を上方に浮き上がらせます。

その直後、後肢が深く踏み込んで地面を蹴り、馬体が浮き上がります。

 

このとき「作用・反作用の法則」で、後肢が蹴った力と同じ大きさの力が地面から逆向きに馬体に伝わります。

地面から返ってきた力が推進力となり、この推進力の作用線上に馬の体の重心があればロスのない軌道を描いて障害物を飛越することができます。

 

しかし、障害を飛び越えるのは馬だけではなく上には人間が乗っています。

なので、馬と人間とを合わせた合成重心に推進力を働かせる必要が出てくるのです。

 

馬と人間とを合わせた合成重心の位置は馬自体の重心の位置とはやや異なります。

そこで、なるべく馬本来の重心に同化するように騎乗者は上半身を前に倒して随伴と呼ばれる動作をとるのです。

障害飛越の重心

【写真 Dziurek / Shutterstock.com】

もし、随伴が遅れたり早かったりした場合は馬の飛越の軌道に乱れが生じ、障害物の落下や飛越拒否につながってしまいます。

 

障害競技の騎乗のポイントはたくさんありますが、最も大事なポイントのひとつがこの「随伴」の動作だといえるでしょう。

 

 

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