【馬の豆知識】
・馬が速く走れる理由
草食動物である馬は自然の中では肉食動物から逃げなければ生きていくことができませんでした。
馬は身体の様々な部位を進化させて速く走ることができるようになりましたが、特に大きな進化が肢の進化です。
馬は肢を長くするために中指一本のみで立ち、他の四本の指は退化しました。 人間のように複数の指を持っていればモノを掴むことができますが、馬はその利点を放棄し、肢を歩行・走行専用のものとして特化したのです。
また肢の動作も走ることに都合の良いように単純化しています。 馬の肢は前後方向には動きますが、横方向への動きはほとんどありません。
その結果、肢の関節も単純化することになります。
前肢の中程にある前膝(人間でいえば手首の関節)の動きは前後方向の屈伸に限られており、横方向にはほとんど動きません。
これは大きな体を支えるために必要な肢の安定につながり、また省エネにもつながります。
前膝と同じように後肢の飛節も横方向にはほとんど動かないようになっています。
では球節の部分はどうでしょうか?
球節は人間でいえば指の付け根にあたります。 人間の指の付け根は横にも動きます。 馬の球節も人間が肢を持ち上げて動かせば横にも少しだけは動きます。 しかし、肢が地面に着いて体重がかかった状態では横方向には動きません。
球節から下には冠関節、蹄関節という二つの指関節があります。 この関節は人間でいえば指の第二関節、第三関節にあたり、人間の場合は横方向への動きができない関節です。 しかし、馬の場合はこの関節は体重がのっている状態でもわずかな横方向への動きが可能なのです。
ただ、その横方向への動きも馬自身が意識して自分で動かしているわけではありません。 地面の凸凹であったり、肢の捻りを逃がすための動きになるのです。 後肢の球節から下の関節も前肢の関節と同じような動きになります。
馬は関節の動きをシンプルにすることで省エネにつなげているのです。
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