小説「天翔る」

・小説「天翔る」

読書の秋ということで(もうすぐ冬ですが・・)、今回のブログでは乗馬に関する小説を一冊ご紹介したいと思います。

 

「天翔る」村山由佳

天翔る

 

あらすじ

【心に傷を負った少女まりも。

不登校になったまりもを看護師の貴子は牧場へと誘い、そこでまりもは乗馬を始める。

風変わりな牧場主、芸能プロダクションの社長、そして乗馬耐久競技であるエンデュランスとの出会い。

やがてまりもはエンデュランスの最高峰であるデヴィスカップに挑みます。】

 

 

まりもが色んな人や馬と出会い、乗馬を通して少しずつ自分を取り戻していく姿、また登場人物のそれぞれが過去に心の傷を負っており、乗馬を通してお互いを支え合う姿に感動させられます。

 

この「天翔る」は乗馬のエンデュランスを題材とした小説ですが、エンデュランスは障害馬術や馬場馬術に比べると競技人口も少なく、まだまだ日本ではメジャーとはいえないかもしれません。

しかし、馬の体調を最優先に考えながら行う競技であり、人馬の一体感を実感できる競技でもあるので非常に奥が深い競技です。

この「天翔る」からはそんなエンデュランスの魅力だけでなく、エンデュランスの過酷さや辛さが伝わり、またエンデュランスにおいての人馬一体となった達成感が伝わります。

 

私は読書が好きで色々な本を読んでいるのですが、最近読んだ本の中でもこの「天翔る」はかなり面白くグイグイと物語の中に引き込まれていきました。

馬が登場する小説の中には「著者はあまり馬のことを知らないな」と思わせるものも多いのですが、この小説はそれらとは違って馬に関する細かい表現などを見ても著者が本当に馬に詳しく、馬のことがお好きなんだなと感じさせられます。

馬好きの方なら間違いなく読んで損はないはずですよ。

オススメの一冊です!

 

 

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発情をコントロールする

【馬の豆知識】

・発情をコントロールする

前回のブログでご紹介したように牝馬は春から夏にかけて一日の日照時間が長くなっていくと発情が訪れる「季節繁殖動物」です。

 

ではなぜ一日の日照時間が長くなると発情につながるのでしょうか?

日照時間が長い季節では目から入る光の刺激が多くなっていきます。

光の刺激が多いと、視床下部という神経器官から性腺刺激ホルモン放出ホルモンというものが放出され、そのホルモンに刺激された下垂体からホルモンが放出されます。

そうすると卵巣が排卵を起こし、子供をつくる身体の準備ができます。

このことから日照時間の長さが牝馬の発情につながっていくのです。

 

では人工的に日照時間を変えると発情期をコントロールできるのでしょうか?

馬房の中に明るい照明をつけ、夜になっても光を当てて日照時間を人工的に長くすると、自然の光のみで生活している馬よりも排卵時期が早くなったという研究結果が出ています。

 

このことから人工的に日照時間を調整することで発情期をある程度コントロールでき、仔馬の出産時期をコントロールできるということになります。

 

競走馬の世界では早生まれは歓迎される傾向にあるようです。

早く生まれた分、早い時期のレースでは成長度の面で有利になったり、セリなどでも体の成長で遅い生まれの馬よりも優位に立てるからです。

小学校低学年の時期を思い出してみると、体育の時間などでクラスで運動ができる子というのは4月生まれや5月生まれが多かったのではないでしょうか?

 

ただ、人工的に日照時間を変えて出産時期をコントロールすることが牝馬や仔馬たちにとっていいことなのか悪いことなのかは、なるべく自然な形で出産させた方がよいという意見もあり、人によって賛否両論ありそうです。

牝馬の発情

 

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牝馬の発情

【馬の豆知識】

・牝馬の発情

人間の場合は季節に関係なく性行為を行うことができますが、馬の場合は決まった季節しか行うことができません。

 

牝馬の発情(牡馬を受け入れる状態とそれを牡馬に知らせる現象。そして妊娠できる体の準備が整うこと)は春から夏にかけて訪れます。

このようにある特定の季節にだけ繁殖性を示す動物のことを「季節繁殖動物」といいます。

 

馬は春から夏にかけて一日の日照時間が長くなっていくと良好な発情状態が訪れることになります。

では、なぜ馬は春から夏の日照時間が長い時期に発情を現すのでしょうか?

 

馬のような季節繁殖動物は仔馬を育てるのに都合のよい時期に出産できるように、牝馬が牡馬を受け入れることのできる発情期を調整していると考えられます。

冬を越え、春から夏になると草が豊富に生えてくる時期です。

仔馬の健やかな成長のため、また出産後の母馬の健康維持には食事によって十分な栄養を摂取できる環境が必要です。

馬の妊娠期間はおよそ11ヶ月なので春に発情を迎え、翌年春に出産することが、子育てには最も適しているということになるのです。

 

これは他の草食動物にも当てはまり、羊や山羊も季節繁殖動物になります。

ところが羊や山羊は馬と違い、秋から冬へと一日の日照時間が短くなっていくごとに良好な発情が訪れます。

羊や山羊は妊娠期間がおよそ5ヶ月と馬よりも短いので、秋に発情期を迎えることによって子育てに適した季節に出産できることになるのです。

 

動物の本能というのは本当に凄いですね。

牝馬と仔馬

 

 

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埒が明かない

【馬にまつわる言葉】

・埒が明かない(らちがあかない)

今回の馬にまつわる言葉は「埒が明かない(らちがあかない)」です。

日常生活の中でも割と使う場面がある言葉かもしれませんね。

 

「埒が明かない」とは「物事が解決しないこと」や「物事の決着がつかないこと」などの意味として使われています。

 

実はこの言葉は元々は「埒が明く(らちがあく)」という言葉として「物事の決着がつく」や「かたがつく」などの意味として使われていました。

しかし、現代では「埒が明かない」と否定形で使われることがほとんどです。

 

この「埒(らち)」とは馬場の周りに設けられた柵のことを言います。

なぜ、埒がこのような進展の意味で使われるようになったかは諸説あります。

 

一つの説は昔、神社の祭礼で初めに祝詞を上げましたが、この祝詞が終わるまでは柵が閉まっていたので一般の人が中に入れなかったことからという説。

 

もう一つの説は加茂の競べ馬(くらべうま)で柵が外されるのを一般の客が待ちわびて言った言葉からという説があります。

埒が明かない

 

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