なぜ蹄鉄はU字型なのか?

【馬の豆知識】

・なぜ蹄鉄はU字型なのか?

現代において人に管理され、人を乗せて運動する馬にとって蹄鉄は蹄を摩滅から守るためになくてはならないものです。

 

蹄鉄はみなさんご存知の通りU字型をしています。

この蹄鉄の形状は蹄の構造や負重機能に基づいています。

馬が歩いたり走ったりする場合、蹄はその裏側全部で負重するわけではありません。

荷重は主に蹄の外周部分が支えており、かかとの裏側にある蹄叉(ていさ)という部分でも補助的に荷重を支えています。

蹄のその他の部分(蹄底)はくぼんでいるために、硬い路面の場合には地面に着かないですし、柔らかい路面の場合では蹄が沈むので蹄底にもいくらかの荷重はかかりますが、基本的には蹄底の部分ではあまり荷重しないといっていいでしょう。

蹄-名称

蹄鉄の基本的な目的は摩滅から蹄を守ることです。

なので、荷重が集中する蹄の外周部分に蹄鉄を付ければいいというわけです。

蹄鉄がU字型になっているのはこういう理由があるのです。

 

ちなみにアラビア地方の一部では円盤状の蹄鉄が使われているようです。

これは砂漠で動く馬にとっては円盤状の蹄鉄の方が効率がいいということなのでしょうね。

馬の蹄

 

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蹄鉄の普及

【馬の豆知識】

・蹄鉄の普及

人間を乗せて色々な運動をする現代の馬たちにとって、蹄鉄は馬の蹄を守るためになくてはならないものです。

この蹄鉄が日本で使用されるようになったのはいつ頃からなのでしょうか?

実は日本での蹄鉄の歴史は比較的浅く、明治時代に入ってからだとされています。

江戸時代末期までは、ワラで編んだ「ウマわらじ」を履くことがあったとしても蹄鉄は使われていませんでした。

しかし、江戸時代にはすでに外国から蹄鉄は持ち込まれていたのです。

八代将軍、徳川吉宗の時代にオランダから数頭の馬が輸入されました。

その時、馬に付き添ってきたオランダ人の中に装蹄師もおり、蹄鉄や装蹄の技術を日本人に伝えたとされていますが、その時は蹄鉄は日本では普及しませんでした。

当時、日本で使われていた馬はサラブレッドなどの洋種馬ではなく、北海道和種や木曽馬などの日本在来馬でした。

日本在来馬は蹄が強く丈夫だったので蹄鉄を使う必要がなかったこと、当時は路面が柔らかかったので蹄にかかる負担が少なかったこと、戦国時代が終わり軍馬として馬を使うことが少なくなったことなどが、当時日本で蹄鉄が普及しなかった原因としてあげられます。

 

明治維新後、富国強兵で軍用馬の育成が強化されたことによって日本でも蹄鉄が普及するようになり、フランスやドイツなどから装蹄師を招いて装蹄の技術を日本人に伝えました。

その後も蹄鉄は進化を遂げ、現代の馬の蹄を守っているのです。

馬の蹄鉄

 

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馬の毛の生え方

【馬の豆知識】

・馬の毛の生え方

9月に入り少し涼しい日が増えてきました。

これから秋になり、そして冬になるとコートやジャケットなどの冬物の洋服が活躍する季節になりますね。

 

馬の場合は寒くなると馬着を着せて寒さ対策をしますが、冬毛を生やすことによっても寒さから身を守ります。

人間は寒くなったからといって体中に長い毛を生やして暖かくするということはもちろんできません。

しかし、馬の場合は皮膚が一定期間寒さにさらされるとその反射として冬毛が生えてきます。

冬毛は密生して生え、寒さから身を守ります。

このような冬毛が生えるのは寒い時期を生き抜いていくために備わった大切な機能で、馬以外にも様々な動物で見られます。

冬毛は春になり暖かくなってくると抜け落ちて夏毛に変わります。

 

冬毛は夏毛よりも長いですが、毛の流れ(毛流 もうりゅう)は冬毛でも夏毛でも変わりません。

みなさんも馬をブラッシングするときはこの毛流にそってブラシを動かしていると思いますが、もしこの毛流に逆らってブラッシングをすると毛が逆立ってしまいます。

 

そして、この毛の流れには大事な役割があります。

馬の場合の毛流は背中側からお腹の方向に向かっています。

雨が降って馬体が濡れた場合、雨水は毛の流れにそって体の表面から素早く流れ落ちます。

毛流があることによって雨に濡れても雨水を落とし、体が冷えにくいようなしくみになっているのです。

馬の毛の生え方

 

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馬のストレス2

【馬の豆知識】

・馬のストレス2

前回のブログに続いて今回も「馬のストレス」について考えてみましょう。

人間に管理されている現代の馬たちは様々なストレスを抱えています。

適度なストレスは生きていく上に必要で、身体能力の向上にもつながります。

しかし、過度のストレスになると免疫機能が低下したり、食欲不振や消化率の低下にも影響します。

また、人間に管理されている馬は食事時間が規則正しく決められているため、胃の中が空っぽになっている時間が長いです。

そのため、胃壁が胃酸にさらされている時間も長いためストレスと合わさって胃潰瘍の発生も多く見られています。

そして、馬の悪癖として知られる「さく癖」や「熊癖(ゆうへき)」もストレスが原因のひとつとされているのです。

さく癖

【さく癖】

 

では、馬のストレスを緩和するにはどのような方法があるのでしょうか?

ストレス対策のひとつとしてストレス耐性を高くすることがあげられます。

馬は知らない場所や普段行かないような場所に連れてこられ刺激を与えると緊張し、心拍数も上がりストレスのかかっている状態になります。

しかし、毎日のようにこのような新しい刺激を与え続けると心拍数も落ち着き、刺激に対しての慣れが見られるようになります。

普段の運動のときなどにいつも同じ場所に行くのではなく、色々な場所に行くことによって馬に適度な緊張感を与え、刺激に対する耐性をつくることがストレス対策として有効なのです。

 

人間に管理され本来の生活状況とは違う現代の馬は様々なストレスがありますが、人間に管理されず自然の中で生活する馬にももちろんストレスはあります。

昔、野生時代の馬などは肉食動物から逃げなければ生きていくことはできません。

となると、肉食動物に襲われるというストレスは相当なものだったでしょう。

また、馬房も馬着も扇風機などもない自然の中では暑さや寒さによるストレスも大きいでしょう。

そういう意味では状況によっては自然の中の馬の方がより深刻なストレスを抱えていたと考えることもできます。

 

馬は本来は仲間同士で群れをつくって生活する動物です。

しかし、人間が管理している状況ではそれが制限されます。

人間が馬の仲間となり、リーダーとなり、馬に優しく声をかけたり愛撫したりしながら馬に愛情を持って接してあげるのが馬にとって何よりのストレス解消になるのではないでしょうか。

馬のストレス

 

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