多種多様な毛色

【馬の豆知識】

・多種多様な毛色

馬にはたくさんの毛色があります。

鮮やかな白色の「芦毛」や「白毛」、明るい栗色の「栗毛」、黒い色が精悍な「黒鹿毛」や「青毛」、アパルーサなら全身に斑模様があったりと馬によってまさに毛色は多種多様です。

それぞれの個体によってこれだけの色々な毛色があるのは家畜化されている動物のひとつの特徴と言えるでしょう。

例えば馬と外見がよく似ていますが、馬と種類が異なるシマウマなどは人間によって家畜化されていないので、どれも同じような色合いの毛色で、栗毛のシマウマなどはまず見かけません。

オオカミなども人間によって家畜化されていないので、どのオオカミもほとんど毛色による個体差はありません。

しかし、オオカミを起源として誕生したイヌの毛色はその個体によって様々なものがあります。

 

家畜化されていない動物の毛色に多様性がないのに比べ、家畜化された動物がこれだけ多種多様の毛色があるのは人の手によって交配され種がつくられてきた歴史があるからでしょう。

毛色の珍しい個体は貴重だと思われること、また家畜の個体識別を簡単にするためにも人間によって繁殖用に優先的に使われていたという可能性が大きいでしょう。

サラブレッドの競走馬は牡馬であれば優秀な成績を残さないと種牡馬になることはできませんが、珍しい毛色である白毛のサラブレッドは競走馬としては良い競走成績を残せなかったにも関わらず種牡馬入りしたという例もあります。

多種多様な毛色はその動物の家畜化の歴史を表していると言ってもいいかもしれませんね。

シマウマ

【見た目は馬にそっくりなシマウマだが、その気性の荒さから家畜化へのハードルは相当に高い】

 

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馬乳

【馬の豆知識】

・馬乳

牛乳にはたくさんの栄養素がバランスよく含まれており、飲用としてだけでなく色々な料理の原料にもなり、食生活には絶対に欠かせないものになっています。

そして、牛と同じく馬ももちろん子育ての時には乳を出します。

馬乳(ばにゅう)はメアミルク(mare’s milk)とも呼ばれ、日本では馬の乳を飲むという習慣はありませんが、モンゴルの遊牧民の中では馬乳が飲用として利用されており、馬乳酒の原料となっています。

馬乳酒はアルコール度数が2パーセントから3パーセント程度で、酒とはいうもののサラッとした飲み物で、水分やエネルギー、またビタミンCなどの補給源としてモンゴルでは赤ん坊からお年寄りまで幅広く飲用されています。

モンゴルでは馬以外にも牛や山羊など他の動物の乳からもお酒はつくられますが、それらのお酒は香りや風味の点で馬乳酒にはかなわないとされています。

乳の成分の中で発酵させることによってアルコールに変化するのは糖分ですが、その糖分が馬乳には他の動物に比べて多く含まれているのです。

ちなみにその糖分の含量の割合は馬乳で約6パーセント、牛乳で4.8パーセント、ヤギ乳で4.1パーセントです。

韓国のマッコリや日本の白酒は元々はこの馬乳酒の代用品として作られたものと言われており、何とあのカルピスも馬乳酒を参考にしてつくられたと言われています。

馬乳酒のシーズンは馬が出産を終えた初夏から9月ごろまでです。他の季節では馬乳が取れないのと、季節によっては発酵させるために必要な気温に達しないためです。

そのため、モンゴルの主婦は短いシーズンの間は睡眠時間を削ってでも馬乳酒をつくる作業に追われているといいます。

モンゴル草原と馬
【モンゴル遊牧民にとって馬は生活には欠かせないパートナー。この馬たちから取れる乳から馬乳酒がつくられています】

 

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氷の上の競馬

・氷の上の競馬

競馬といえば競走馬が走るコースは普通は芝コースとダート(砂)コースですが、海外では何と氷の上を走る競馬があるのです。

スイスのサンモリッツで行われる「ホワイトターフ」と呼ばれる競馬がそれです。

ホワイトターフはサンモリッツ湖の凍結した氷上にクッション層として厚さ15センチほどの雪を敷き詰めて固めることにより誕生した特殊なコースです。

凍結した湖上で行う競技のため、開催されるのは1年のうち2月の日曜日の3日間だけしか行われません。

また、安全性の確保のため氷の厚さが最低30センチにならないと開催が許可されず、過去には暖冬のため開催が中止になった年もあります。

ホワイトターフ

【ホワイトターフ平地競走】(写真 Ervin Monn / Shutterstock.com)

1907年に始まったホワイトターフは100年以上の伝統があり、毎年世界中から3万人以上の観客を集める人気イベントとなっており、出走馬は地元スイスの他にもイギリス、フランス、ドイツ、ベルギー、ハンガリーといったヨーロッパの各国からも集まります。

ホワイトターフでは雪の上を走るために出走馬には通常とは異なる特殊な蹄鉄を装着し、路盤へのグリップ力を高めて滑りにくくしています。

コース上では通常の平地競走の他にトロッティング(ソリを引いて行うレース)やスキージョリング(騎手はスキー板に乗った状態で馬に引かれ競走する)が行われ、様々な形の競馬が実施されています。

現在は行われていませんが、過去には障害競走も行われていました。

また、1月のサンモリッツ湖畔上ではポロの大会も開かれています。

ホワイトターフ(トロッテイング)

【トロッティング(ソリを引いて行う競走)】(写真 Ervin Monn / Shutterstock.com)

 

ホワイトターフ(スキージョリング)

【スキージョリング(騎手はスキー板に乗り馬に引かれる競走)】(写真 Ventura / Shutterstock.com)

スキージョリングの騎手は人が騎乗していない馬に引かれながらスキーをすることになるので、非常に高度なスキー技術が要求されます。

ホワイトターフでの競走は通常の芝コースで行われるレースに比べ、強く蹴って走らないと前に進まないので激しく雪けむりが立ちのぼり、馬の蹄の音と合わさってとても迫力満点です!

 

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馬のおまわりさん

【馬の豆知識】

・馬のおまわりさん

よく映画やドラマなどでアメリカやイギリスなどの騎馬警官を見て「カッコいい」と思われた人も多いと思います。

この写真はロンドンの騎馬警官です。

凛々しくてカッコいいですね~!

ロンドン騎馬警官(Dutourdumonde Photography / Shutterstock.com)

車やバイクなどが普及するようになり、その数こそは昔に比べると減りましたが、馬に乗って警備やパトロールをする騎馬警官は今でも欧米の各国で活躍しています。

馬に乗って警備をすると群衆をコントロールする際に心理的効果で人々が指示に従いやすくなったり、車では通れない狭い路地も通れたりと、馬ならではの利点もたくさんあります。

 

このように欧米の各国ではわりと日常的に存在している騎馬警官ですが、実は日本にも騎馬警官がいるのです。

東京都内で活動している警視庁騎馬隊と京都府警の平安騎馬隊です。

警視庁騎馬隊

警視庁騎馬隊は1903年(明治36年)に創設され、100年以上もの歴史があります。

1964年(昭和39年)の東京オリンピックでの会場警備や1975年(昭和50年)イギリスのエリザベス女王来日パレードの警備などでも活躍しました。

現在でも警視庁騎馬隊は学童の交通整理や小学校などでの交通安全教育、また皇居前でのパトロールなどの活動を行っています。

 

京都府警の騎馬隊は1921年(大正10年)に創設されましたが、戦後の昭和20年代半ばには車やバイクなどの普及に伴い一度は消滅しました。

しかし、1994年(平成6年)に平安遷都1200年を記念して再び平安騎馬隊が創設されました。

こちらも交通安全のパトロールや観光シーズンには観光地(京都御苑など)でパトロールなどを行い活躍しています。

京都に観光に行った時に運良く見ることができたらラッキーですね!

 

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