唯一の野生馬

【馬の豆知識】

・唯一の野生馬

大型の哺乳類に限っていえば、地球上ではもう未発見の種はいないと考えられています。

もし新種の大型哺乳類が発見されればそれこそ世界的な大ニュースになるでしょう。

ウマにおいても現代において未発見の新種があるというのは当然考えにくく、これまでに人間の手によって家畜化され品種改良を繰り返してきました。

昔、人間がウマを家畜化した当初は野生馬も数多く存在していましたが、今現在では野生馬はほとんど絶滅したとされています。

 

そんな中、現在でたった一種類だけ一度も人間によって改良されていないウマ、つまり最後の野生のウマがモウコノウマです。

モウコノウマ

モウコノウマは1879年、ロシアの探検家によってロシアとモンゴルの国境付近の草原で発見されました。

体毛は黄褐色でタテガミは立っており、尻尾は地面につくぐらい長いのが特徴のモウコノウマは発見以後もモンゴルで何頭も捕獲され、ヨーロッパ各地の動物園や施設に送られて飼育されるようになりました。

そうしているうちにモンゴル草原の野生のモウコノウマは年々減り続け、1966年にモンゴルの高原で目撃されて以来、野生のモウコノウマを見た人はいません。

おそらくモウコノウマの野生の個体は絶滅したものと考えられています。

幸いなことに今現在、施設で飼育されているモウコノウマは繁殖能力が高く、飼育頭数は日本も含めて世界中で1500頭ほどいます。

なので、モウコノウマは家畜化されて生き延びてきたので正確には純粋な野生馬とは言えないかもしれませんが、最近になってヨーロッパの動物園などで飼育していたモウコノウマをモンゴルの自然保護区に帰すことで少しずつ野生への復帰が進んでいます。

 

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奇蹄類と偶蹄類

【馬の豆知識】

・奇蹄類と偶蹄類

馬は四肢とも中指(第三指)がグーンと伸びて進化して、中指一本のみで地面に立っています。

草食動物として肉食動物から逃げ延びるためには速く走らないといけないので他の指は退化し、中指のみで速く走れるようになったのです。

 

馬は奇蹄類(ウマ目)に属しています。

奇蹄類とはその名の通り指の数が奇数の有蹄類で、偶蹄類とは指の数が偶数の有蹄類とされています。

奇蹄類に属するのはウマ科の他にサイ科、バク科があり現存する奇蹄類はこの3科のみです。

一方の偶蹄類はウシやシカ、ブタ、イノシシ、キリンなど計9科が存在しています。

 

奇蹄類と偶蹄類の分類でややこしいのが、例えばバクは後肢こそ奇数の三本指ですが、何と前肢は偶数の四本指なのです。

前肢と後肢を足せば奇数になりますが、それを言うと馬の前肢と後肢を足せば偶数になってしまうのですが・・・

ということで分類は少しややこしいのですが、奇蹄類と定義付ける特徴として体重を支えている肢軸の位置があります。

奇蹄類に属する動物たちの肢軸は全て中指(第三指)に一致しています。

ウマだけでなくバクもサイも長くて太い中指で体重の大部分を支えているのです。

対して偶蹄類の動物たちの肢軸は中指と薬指の間を通っており、体重をその二本の指で支えています。

バク
【バク】

 

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細い肢

【馬の豆知識】

・細い肢

馬の肢は細い。あの細い肢で400キロも500キロもある体を支えているのだから大したものだといつも感心します。

何故、馬は細い肢を持つようになり、速く走れるように進化したのでしょうか。

今から約5000万年前、馬の祖先として辿れる最古の動物ヒラコテリウムが地球上に生息していました。

以降、馬は草食動物として広い草原を舞台として進化を繰り返してきました。

馬は草原動物であるゆえに常に肉食動物から逃げないと生き延びていくことができません。

そこで、馬は体の各部位を変化させて進化してきました。

その最も大きな変化は四肢(両手両足)の進化です。

戦いのための武器を持たない彼らにとっては肉食動物から身を守るためにはとにかく逃げるしかありません。

逃げるために速く走るには肢を長くして一歩の幅(ストライド)を大きくし、なおかつ肢を細くして回転数(ピッチ)を上げることでした。

現在の馬は骨格の構成を見ると中指(第三指)が進化し、中指一本のみで爪先立っています。

馬の肢の先はほとんど骨と腱のみで構成されており、走るときの推進力を作り出す筋肉は体に付いています。

こうした肢のつくりがあのスピードを生み出しているのです。

爪先立ちで走ると人間でも速いスピードで走ることができます。

軽いジョギングなどではかかとの方から着地しますが、途中で犬などに追いかけられて全速力で走ると爪先立って走る感じになっているはずです。

この状態が普段の状態になっているのが現在の馬のあの細い肢なのです。

馬の肢

 

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ロバとラバ

【馬の種類】

・ロバとラバ

前回はシマウマと馬を交配するとゼブロイドという動物が誕生するということを書きましたが、今回はロバ(驢馬)とラバ(騾馬)という動物について触れたいと思います。

 

ロバは馬と同じウマ属に分類されますが、種が異なります。

紀元前から家畜で使われていたとされており、現生ウマ科の中で一番小型ですが、力は強く記憶力も良い動物です。

また、粗食にも耐え非常に丈夫なことからも管理が楽で古代では家畜として重宝されていました。

 

そのロバと馬との間で生まれる雑種の動物がラバです。

ラバは父親のロバと母親の馬との間で生まれます。

ラバとは逆の組み合わせ、父親の馬と母親のロバとの間で生まれる雑種の動物はケッテイ、またはヒニーと呼ばれます。

ラバ

                                                         【ラバ】

ラバはロバの粗食に耐える丈夫さや忍耐力、馬の力強さといった両者の長所を受け継ぐためにかつては盛んに生産され利用されました。

第一次世界大戦、第二次世界大戦の時には軍用の動物として活躍し、現在でも南アメリカやアジア諸国では交通運輸の手段として活用されているところもあるようです。

 

しかし、ラバの雄には通常子供をつくる能力はほとんどなく、雌の方も僅かな例外を除いては不妊の動物です。

ケッテイ(ヒニー)には繁殖能力はありますが、病気に弱く体も小さいために生産されることはほとんどないようです。

 

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